手記”わたしの定年後”
その(2)は旅行である。

 旅は日常からの開放だといわれるが、非日常の経験をしてこそ 、日常生活や書物で得られない貴重な経験ができ、人生に 有意義な示唆が得られる。 サラリーマンでは、時間の制約が大きいが、それでも私はこれまで 休暇を利用しては、全国各地で一人旅を楽しんできた。 湯治場の雰囲気など特に好きである。

海外については、東西トルキスタン、トルコ、スペイン、モロッコ、 ドイツ、オーストリア、ハンガリー など歴史的に興味のつきない地域を旅してきた。わたしの世界3大あこがれの都、 ウイ−ン・イスタンブール・長安(西安)も訪れた。

定年後は時間をたっぷり使い、お金をなるべくかけずに旅をしたい。 高級ホテル、グルメ、ショッピングなどには興味がない。 国内では国宝を訪ねて歩きたい。海外ではその国の ことばを少しでも覚えたうえで世界文化遺産を訪ねたい。

その土地に住んでいる人々からみれば、旅人は闖入者である。
旅行に際しては、その土地の生活、文化に対する謙虚な気持ちが大切だと思う。

ことばに関して言えば、海外では英語が万能であり、それが通じないとすれば、 それは相手のレベルが低いのだと考える人がいる。 私はその考えに与しない。
というわけで今、ドイツ語を ゲーテインステイテゥートに通って勉強している。 また放送大学やNHKラジオ講座を利用してロシア語、 スペイン語,イタリア語、フランス語まで手をひろげている。 ことばを知ることは、その国の文化、歴史を知るうえできわめて 有効な手段だと思う。

私の夢は、ロシアのウラジボストークからスペインの サンテイアーゴ・デ・コンポステ−ラまで、ザックをかついでゆっくりと、 ユーラシア大陸横断の一人旅をすることである。
かつてそこに住んでいた人たちのこと、現在住んでいる人たちのこと、 かつてそこで起こったさまざまなできごと、 日本との関わりあいなどに想いを馳せながら。


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